逆さまの砂時計

すべて、作り物です。この砂時計がなんの役にも立たないことを望みます。

2017-07-16から1日間の記事一覧

空色の小瓶4

厨房の鉄板がぱちぱちと音をたてて、餃子を焼いている。青年はカウンターの招き猫の額を軽くなでた。招き猫は、至高の笑顔をしている。青年が何か言ったような気がして、そちらを見やったが、何事もなかったように、撫で続けていた。男はラーメンの汁を飲み…